プロが注目するデザインアイテム照明編65/D’E-LIGHT

FLOS D'E-LIGHT by Phillipe Starck

プロが注目するFLOS D’E-LIGHT by Phillipe Starck

iPhoneやiPadの充電ドックと照明が一体となったFLOSのD’E-LIGHTを紹介します。

デザイナーはPhillipe Starck、2011年のデザイン、2012年のFLOS創立50周年記念パーティーで大々的に発表され、一時センセーションを起こしました。

Appleの仕様変更に振り回されて信用を失う

発売当初はAppleデバイスのガジェットがスタルクデザインの照明と一体化して登場したことで話題となり、発売当初から凄いセンセーションを起こしました。

ところがその後まもなくAppleがiPhone 5発売と同時に充電ドックを幅広の30ピンから8ピンに仕様変更したことにより、発売当初の勢いが急激に削がれることになりました。

その後FLOS側も仕様変更して8ピン仕様を発売し、さらに更なるAppleの無体な仕様変更に対応できるようピンの部分を脱着式にし、更にはAndroid対応モデルも用意したりしましたが、一度失った勢いは戻ってこず、不遇な状態が続いています。

照明としての品質とデザインを前面に出すべきだった⁈

今でこそ当たり前になってきていますが、発売当初充電ドックが一体となった照明はほとんどなく、その点にばかり注目が集まってしまいましたが、本品は照明単体でのデザインや品質でもスタルクらしい完成度の高さで充分魅力的なものでした。

光源には現在のFLOS照明のスタンダードになっているEdge Lightingをいち早く採用し、上質な面発光を実現しています。

発光部分をわずかに傾けることによって充電するデバイスを載せると同時に前方への配光を実現しています。

灯体とベースを繋ぐステムは内側を湾曲させ、背面は竹を切り落としたようにフラットにし、ダイキャストの灯体とベースを継ぎ目なしに一体化している立ち姿は凄まじく美しいです!

FLOS D'E-LIGHT by Phillipe Starck
FLOS D’E-LIGHT by Phillipe Starck
FLOS D'E-LIGHT by Phillipe Starck
Edge Lightingによる上質な面発光を実現しています
FLOS D'E-LIGHT by Phillipe Starck
iPhoneやiPadの充電デバイスでもあります

当初から照明としての魅力を強調するべきでした

当初の販売ドライブは例外として、コマーシャルベースでは成功しているとは思えません。

いつもながらではありますがAppleによる無体な仕様変更と同時に、充電デバイスとしての話題性が前面に出過ぎて照明としての魅力が置き去りになってしまったことが失敗の原因かと思われます。

スタルクらしい構造や細部にまで拘った照明としての完成度を当初からアピールしておくべきだったと思います。

デザイン、品質、機能性とも申し分なく素晴らしい照明だと思うのにとても残念です。

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