建築好きの名建築訪問、南紀白浜の夢の城、ホテル川久
先日和歌山県の南紀白浜のリゾートホテル川久に泊まりました。部屋の広さは112m2と今住んでいる部屋の2倍もあり、「王様のビュッフェ」という名物ビュッフェのディナーとモーニングビュッフェの2食付きと一晩だけ王様気分を味わいました。
国内外から最高のものを取り寄せただけあって、ギネスに認定された金箔天井、大理石の原石が採れないドイツやオーストリアで一時流行したシュトックマルモという特殊な擬似大理石を使った巨大な柱、横山大観などの絵画作品多数、イタリア現代画家による大天井画、インゴマウラー監修の光の間、イタリアローマのモザイク職人達による古代モザイク床の細密なレプリカ、1800年以上前のビザンチン時代のモザイク、中国の紫禁城と同じ瑠璃瓦等々、数え上げればキリがないほどの最高素材や作品の数々に度肝を抜かれました。
バブル絶頂期に着工した夢の遺産
元々は由緒正しい老舗旅館でしたが、二代目が最高の夢の城にするべく1989年のバブル絶頂期に300億の巨費を投じて会員制リゾート別荘として作り替え、2年後の1991年に完成し、1993年には村野藤吾賞を受賞しましたが、400億円の負債を抱えて1995年に倒産し、1998年に北海道のキヤマホテルアンドリゾートに30億円で買い取られて現在の高級ホテルリゾートとして運営されることになったそうです。
当時としては二代目兄妹による無謀な試みのおかげであえなく泡沫のように消えてしまいましたが、その暴挙のおかげで僕のような貧乏庶民でもこんな凄まじい施設を体感できることを考えたら、今となっては崇高なトライヤルと称えてあげるべきなのかもしれません。
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